よくわかるヒッグス粒子 読了 [科学]
1日で読み終わった。そしてこれこそが求めていた本だった。
数式はまったく無いといっていいほどなく、そのかわり図と概念でひたすら説明してくれるので大変わかり易い。
多少数式はあるのだが∇(ナブラ)をベクトル演算子と割りきって書いてしまうぐらい割り切っている。
左ページは説明、右ページは図で、理系的な感覚がある人なら中学生ぐらいでも読める内容だろう。
標準理論調べていると出てくるゲージ対称性と自発的対称性の破れを簡単に説明してて、なんでWikipediaはああもわかりにくいのかと思ったぐらいわかりやすい。
そもそも量子物理は不思議な現象の発見、理論による仮定、実験による証明がセットになってっているので、いきなり理論と数式だけ語られても意味がわからない。
また、量子論の本を何度も読んでみたが、標準理論の3歩手前ぐらいで歴史が止まってしまってヒッグス粒子まで行かない。そもそも大学でもシュレディンガー方程式をちょっと触る程度なので、真空の相転移とか相対性の破れとか言われてもなんのこっちゃとなってしまう。が、今はかなりイメージが自分の中に残っているので、理論書を読んでも迷うことはないだろう。多分。
気になったところはいくつかあったが、この本を地図としてWikipediaでみるなり大学の講義の資料をみるなり、本を買うなりして保管していけば理解も深まるだろう。
量子物理を知らない頃は物理学に未来なんてあるのだろうかなんて思ってたけど、今だったら理論物理系の学部や研究室に行きたいって思うかもしれない。本当にいい本だった。
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