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トランスフォーマー・Dark of the moon [映画]

 またしても邦題がダークサイドムーンと何のこっちゃになっているがIMAX 3Dの吹き替えで見てきた。

 以下ネタバレ含む

 3Dはトロンレガシーに続き2作目なのもあるが、3D作品としてはよくできていたように思える(評判の高いアバターを3Dで見てない&トロンレガシーはバイクシーン以外はあまり3Dの意義を感じなかった)。座席は割と前の方だったのだが、アングル的に視野角に丁度スクリーンが入っていてよかったように思える。しかし、以下の2点は終始気になった。

・残像が見える(FPSゲーマーなら確実に気になるだろう)
・ぼかし表現を3Dでやられると焦点を奥にあわせないと奇妙な感覚になる。手前にはっきりとぼやけている物体が見えるという奇妙な感覚。

と3Dに反対している監督が多いのも納得の現象を体感した。アバターはデザイン的なこともあるが、BDで再生するにふさわしいディティールがあったわけで、それがもし3Dでみてぼやけてたらどう思っただろうか。自分は世の中のハイレゾの方向性は素晴らしいと思っていてBD推奨派なので、3Dにすることによる画質の低下はどうしても気になってしまう。あと3Dメガネが重いのと圧迫感があるので、やはり人を選ぶ気はする。

 ストーリーがご都合主義、懐古主義(昔のアメリカは良かった)、アメリカ軍賛美なのはしょうがないと思っているが、詰め込みすぎてまとまりがない。これは1,2にも共通だが3はもっと長い。

 個人的にはオートボット特有の驚きが無いのが最大の不満。X-MENではマグニートーが自分の能力を生かした格闘術でナチスを翻弄したりと、「あ、そういう使い方があるんだ。格ゲーがあったら技として入れてほしい」というようなナイスなアイデアが多かったが、1,2,3と回を重ねるに連れて、こういうもんだよねというマンネリ感がある。例えば彼らは腕や足は最悪修復すればいいという価値観なのだから、そういう戦い方もあるはず。さらに2でもそうだったがプライムに固有の「何か」が無い。1,2でも感じていたことだがキャラクターの個性が全然発揮されていない。やはりX-MENと比較するが、戦闘に直接使えない奴もあれこれ工夫して戦ったりするが、オートボットたちは銃、殴り、引きちぎりと固有のアクションがない。高速道路で車、変身、再車化という流れはあるが、その程度。未知の生物を描写する以上、見る人ぱっと思いつきにくいアイデアがやはり欲しい。
 ショックウェーブが今回大活躍のはずだが見どころがない。でかいメタルワームを動かすだけ。彼自身の能力がまったく発揮されない。遠くの人間や代物を探知できる、近くのコンピュータをハッキングする、なんでもいい「こいつはこういう特殊能力で厄介だぞ」というのを感じさせて欲しかった。
 シリーズ通してだが、ディセプティコンはなぜか色がない。主要キャラですらメタル色なのでパッと見雑魚と区別がつかない。

 死ぬ基準が相変わらず不明。勝手に頭か心臓で死ぬと解釈しているが、刺されてても生きてるやつがいたりするのでわかりにくいとは思う。さらに、回を重ねるごとに人間の兵器が通用しすぎる。ミサイルが通用するなら彼らは驚異ではないのではないか。1では胸の下のコアに熱なんちゃら弾を打ち込まないと死なない設定だったのに・・・

 2に引き続き3も最後の戦いが消化不良。納得いかねぇぇぇ。今回プライムが敵の主役なのは2の設定を完全に無視しているので前日に土曜ロードショーを見たばかりで違和感。大体、リーダーの座をオプティマスが渡そうとしたのを返したあげく、裏切るという行為が不明。リーダーの座をもらってから、全員に言い聞かせればいいのではないか?それで従わない奴は殺すとか。実際そうなんだし。で、最後の死に際に「種族の存亡のためにやったことだ、わかってくれ」とか言ってるが、そもそも考え方の違いで戦ったのに最後に泣き言を言われても・・・正直どっちの考えもありなので、泣き言を言うなら最初からやるなという感じ。

 転送装置の止め方も、ロケット打つはずのやつがさっさとうたない。トマホーク打てる状況なのにトマホークも打たない、コントローラーが1個真ん中にあるはずなのに脇の4このうちの1個を破壊したら何故か止まったとよくわからなかった。この部分は見直したらわかるのかもしれないが・・・。あと2で出てきたレールガンは?とか・・・

 スピルバーグをナチス呼ばわりして降板になったヒロインが劇中で主人公をふったことになっていて、1,2があってもそんなもんかという印象ではあった。

 吹き替えに関しては、オプティマスが玄田哲章なのでそれだけで許せる面はあるが、前作もそうで「リベンジ」と言う言葉がどうも安っぽい。英語圏の人達が「これは復讐だ!」という意味でリベンジではなく、日本のマスゴミが安易に使うリベンジのイメージがあり、日本語で聞くとどうしても後者のイメージになって、「絶対に負けられない戦いbyテロ朝」とか勝手に変なイメージが沸き起こってしまう。2のときもそうだったが「これは復讐だ」とか普通に使って欲しいが、タイトルにリベンジを入れたせいで「リベンジ」を無理に使って変な台詞に感じたが、3はリベンジ関係ないのにリベンジ言う当たり、翻訳者のセンスが悪いと言わざるを得ない。

 結局のところ、やっぱり戦闘にオートボットらしさが感じられないのが最大の不満だったなぁと。CGでの殺陣の練り込みが下手なんだと思う。例えば殴られそうなときに変型とかして防ぐとか無いのだろうか。CGはすごいのはわかるけど、戦闘のアイデアが希薄。それがこのシリーズの最大の不満である。

 見終わった直後はまあこんなもんかと思っていたが、こうやって書いてくと不満だらけだなw

点数をつけろと知り合いに言われたのであえてるつけるとすると70点。
こんだけ酷評しておいて70か、ファミ通みたいだと言われたが、BDは結局買うと思うので、そういう意味での70点だと思ってもらいたい。画質は2Dではすごくきれいだと信じてる。
BD買わない人、画質の綺麗さにあまり価値を見いだせなければ50点ぐらいだろう。
あと映画館から出てきたときは「普通に楽しめた(キリッ)」と腰痛で集中できなかった老人に言い切った手前及第点はあげておこうと思う。

色々詰め込まれていたので、2回目みたら普通に楽しめるかもしれない。と無駄に擁護して終わりとするw
どうでもいい妄想。

世界の警察を自負するアメリカが予算縮小で軍隊の撤退、戦術核の削減、など悪い話しかない。プレデターなんかも、機密情報で実際の効用を広くアピールできないし、たまに出てきたと思ったらやばいリークしかないので、こういう映画でしかアピールできないのだろうか。しかし、今更トマホークが出てくるあたり、なんでだろうかと首を捻らざるをえない。

アメリカの軍隊が出てくるとどうしても愛国心マンセーで、アメリカ人以外のことは全く考えていないことが見受けられる場合が多い。そこをあえて逆手に取り、自国のためだけを考えるのではなく、世界の平和のために活躍してるんだぞとアピールしておいて、予算獲得が彼らのやり方になっているのか。また軍隊はいいところであるという印象も持たせ、若者を戦場に送り出す敷居を低くしているようにも感じられる。

そもそもアメリカ国内でも厭戦気分が蔓延していて、この不景気に高い予算をだしてなんで地球の反対側に行くのかという批判は日増しに大きくなっている。そういう声に対しての反論の面は確実にあると思う。経済政策についてオバマを否定する声もある一方で、そもそも今の現状を引き起こしたのはブッシュだという声もある。

軍隊の柔軟さもちょっと鼻につく。あんなに物分りの良い軍隊だったらもっと世界的に人気が出ると思うのだがどうだろうか。結局のところ、いけ好かない政府高官が悪いということにして現場は悪くないというのが彼らの表現の方法でもある。

関係ないが、日本の沖縄基地の問題も、彼らの理論に従えば規模を縮小してしかるべきである。ブッシュ政権でも軍備縮小とテロとの闘いを念頭に「小さな軍隊」を標榜していたが、それを沖縄だけでなく日本全体にある米軍基地の縮小にはつながらなかった。思いやり予算の縮小にもつながっていない。

どうでもいい話を長々と書いたが、金をかけた大作を作れるのはアメリカだけなので、さっさと不景気をはねのけて、さらにいい映画を作って欲しいのだが、デフォルト回避リミットまで後1日である。

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