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夏休みの読書感想文<学問のすゝめ>のすすめ

以前「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」で始まる福沢諭吉の・・・・といろいろなところで取り上げられていたが、これはウソである。GoogleIMEですら、「てんは」と打つとそこで止めてしまう。本当は以下の文章が正しい。

天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言えり

「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」といったのは福沢諭吉ではなくアメリカの誰からしいが元は定かではないと以前調べたときはどこかに書いてあった(Wikipediaによればアメリカ独立宣言からの引用でした)。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%A6%E5%95%8F%E3%81%AE%E3%81%99%E3%82%9D%E3%82%81

この言葉自体はアメリカの自由主義の中で言われたことである。そして「言えり」という言葉はそれを引用しているだけである。今風に言えば

「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」と言われている。

というような意味合いになる。最後の「と言われている」があるのとないのとでは、まったく意味が違うだろう。
しかもその後が以下のように述べている

されども今広くこの人間世界を見渡すに、かしこき人あり、おろかなる人あり、貧しきもあり、富めるもあり、貴人もあり、下人もありて、その有様雲と泥の相違あるに似たるは何ぞや。その次第甚だ明らかなり。

世の中には差別があることを述べている。これは学問のすゝめのまだ1ページ目である。つまり、世の中にはなぜか、福沢諭吉が世の中は不平等なものであることを述べているにも関わらず、勝手に中途半端なところで切り刻んで「世の中は平等であるべきだ!」と思考停止している人も結構多いと思う。
ちなみに、演歌の神様と言われた故三波春夫の「お客様は神様です。」もかなり曲解されている。それはオフィシャルブログでも述べられているが引用したいと思う。
http://www.minamiharuo.jp/profile/index2.html

 「歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払って、心をまっさらにしなければ完璧な藝をお見せすることはできないのです。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また、演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。だからお客様は絶対者、神様なのです」

演歌歌手として、芸人としての心構えを述べているのであって、客は常に神様のように扱えというようなものではない。

横道にそれたが、それぐらい学問のすゝめほど誤って教えられる、伝えられる本は無いだろうと思う。一度読んでみれば、聞いたことと内容が正反対なのがわかるのだが、そこまでする人はあまりいない気がする。タイトルが硬すぎるからだろうか。「西洋に勝つ ~学問のすゝめ~」とかのほうが誤って伝えられなかったかもしれない。

この本の内容そのものはかなり右翼的であり、資源のない日本が西洋列強と渡り合うためには学問によって知恵を身につけなければならない。というような内容が主旨である。したがって平等マンセーみたいな左翼のお花畑な内容では断じて無い。

しかも此処で言う学問とは、単なる知識ではなく、実社会に役に立つ学問を身に付けよと述べている。中学ぐらいになると、学校で習っていることが実社会では使わないのでモチベーションが下がる人も増えると思うが、この本はそれを助長するかもしれない。

ちなみに、自分は元来人の言うことをあまり聞いていない性格だったが、中学生、高校生ぐらいになると、知恵が多少身について世の中が単純に思えてきた(まさに中二病)。「学問のすゝめ」が単に勉強をしろというようなものであるという先入観があったので、この本は手に取る価値がないと勝手に思い込んでいた。こんなページを学生が見ているとは思えないが、読んだことのない人は一度読んでみることをおすすめしたい。

ちなみに、夏休みの読書感想文でこれを取り上げるとどうしても右翼的な内容なので、学校によっては危険思想の持ち主だとマークされる可能性がある。後顧の憂いの無いと思う学生にのみおすすめする。


学問のすすめ (岩波文庫)

学問のすすめ (岩波文庫)

  • 作者: 福沢 諭吉
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1978/01
  • メディア: 文庫



あと、学問のすゝめは有名な本なので、いくつか出版社が出ているが、現代の人間に都合のいい解釈しているものも多いので、ここでは岩波書店のものをおすすめしておく。
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智太郎

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by 智太郎 (2010-08-17 12:44) 

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