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CDにまつわるオカルト [オーディオ]

https://ge3.jp/index.php?main_page=product_info&cPath=21&products_id=156

激しくオカルトチックな内容で書かれているが、CDが汚れていると音が悪いというのはかなり昔から言われていた。
PC世代からすると、それこそがオカルトに思えてしょうがないのだが、それには理由がある。CDという規格にはドライブ自体が音楽を再生する機能をもつ必要があるからだ。

今時のノートPCやUSBオーディオしか見たことのない世代にはわからないかもしれないが、10年前はサウンドカードとCDドライブをオーディオケーブルで接続するのが普通だった。

CD-ROM -> CDドライブ -> サウンドカード -> アンプ -> スピーカー

あれ?と思うだろう。PCで再生するのになんでPC的要素が介入していないのかと。
それこそがCDマジックである。
昔はCDで音を鳴らす場合、DACはCDドライブの中で行っていた。
もうこれだけでもありえないと思うだろう。実際に音は糞悪かった。糞になる要因はいくつかあるが

・DA変換をCDドライブに任せている
・ノイズまみれのPC内部をろくにシールドしていない心もとないケーブルでサウンドカードに運び、音を出す。

非常にナンセンスである。

そんな中、CD-R世代の心の友Plextorが光デジタル出力付きCDドライブというのを出していた。これはデジタル同軸のコネクタが違うだけのタイプだとは思うのだが、これだけでかなり音質は改善した。

また、cd2wavというフリーウェアの作者が作ったdigialcdplayerも忘れてはならない。このプレイヤーこそがまっとうな解決策である。つまり、CDからはデータとして読みだし、バッファリングしたものを再生する。これによって接続方式であるとかドライブの種類であるとかいう糞で低能なある意味オカルトチックな呪縛から開放された。そもそもそのころはMP3台頭期だったので、ガンガンHDDに貯めこんでMP3データを再生するのが普通ではあったが。

PCの場合は豊富なメモリとCPU資源、そして優秀なソフトウェアの努力によって低コストで改善することができるが、据え置き型CDプレイヤーはどうだろうか?

CDが普及した当時のハードウェア開発スピードもそれによって生み出されるパワーもかなり少なかった。そういう中で一般人も手に入るレベルのハードウェアでは、バッファリング無しのしょぼいハードウェアが普通であった。つまりどういうことかというと、PCではソフトウェアで改善できることが据え置きではずっと糞音質のままで我慢しなければならないということである。もしくはオーディオメーカーにみかじめ料を収めるか。

CDプレイヤーとしての一番正しい方法は

・データとして吸い出し
・データを一時的に蓄え
・正しいタイミングで
・DA変換しアンプに送る

であるが、オーディオメーカーはそれをやってしまうとグレードに差が出ないと考えていたのか、それとも普及価格帯の量産チップが糞だったのかはしらないが、どっちにしろ商業的理由により据え置きは糞な方法でしかCDを再生していなかった。そして糞であることを隠しつつも、アナログの物量で差を隠して、オーオタから搾取し続けていた。

また、CDというのはリードエラーが発生しないことはないデバイスである。エラー無く読めていてもそれはドライブが持っている自己訂正機能によって読めているだけである。
リードエラーが発生していてもリトライすることによってデータを読み込んでいるが、このリトライ処理によって時間軸変動(ジッター)が発生して音にダイレクトに影響していた。そのため、CD=デジタルになって音はたしかによくなったのだが、CDは振幅はデジタルではあるが、時間軸方向にはデジタルではないという中途半端な規格だったためにオカルトも残ることとなってしまった。

なんども繰り返すが、技術屋なら上記の正しい方法でCDからのデータの取り出し及び再生をやるべきであるが、商業的理由によって、重さ20kgの漬物石をCDプレイヤーの上に乗せることでリードエラーを減らしたりしていたこともある。

というわけで、CDは昔懐かしいアナログの臭いが残っている数少ないデバイスであるので、素直にデータに落として再生するのが、低コストでいい音になる方法である。


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