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第2回 将棋電王戦 第2局 ​佐藤慎一四段 vs pona​nza [将棋]

第2回 将棋電王戦 第2局 ​佐藤慎一四段 vs pona​nza

ponanzaの作者のページ
http://d.hatena.ne.jp/issei_y/

棋譜

先手:ponanza
後手:佐藤慎一四段

▲7六歩△8四歩▲5六歩△3四歩▲6六歩△8五歩▲7七角△6二銀▲7八銀
△5四歩▲4八銀△3二銀▲5七銀△3一角▲6八玉△8六歩▲同 歩△同 角
▲8七歩△7七角成▲同 玉△4二玉▲3六歩△3一玉▲5八金右△5二金右
▲2六歩△4四歩▲1六歩△5三銀▲1五歩△4三金▲6七金△3三銀▲6五歩
△3二金▲6六銀△2二玉▲9六歩△9四歩▲8八玉△7四歩▲4六角△9二飛
▲3七桂△2四銀▲7七金△4二銀▲8六歩△5三銀▲5五歩△同 歩▲同 銀
△3九角▲5八飛△8四角成▲5四歩△6二銀▲6四歩△7三桂▲8七金
△6五桂▲6三歩成△同 銀▲5六飛△4八馬▲5八金△3八馬▲6六銀
△5五歩▲5三歩成△同 金▲5五角△5四歩▲4六角△6四銀▲2五桂
△4五歩▲6四角△同 金▲6五銀△同 金▲5四飛△4三銀▲5三飛成
△4四角▲同 龍△同 銀▲8三角△8二飛▲7四角成△5四飛▲6五馬
△5八飛成▲6七銀打△5九龍▲5六桂△3三銀右▲同桂不成△同 銀▲4一銀
△4二金打▲3二銀不成△同 金▲3五歩△3七馬▲3四歩△同 銀▲4四桂
△4二金▲3二金△同 金▲同桂成△同 飛▲3三歩△同 飛▲4四金△3二金
▲3三金△同 桂▲6一飛△5一歩▲4四金△4三銀打▲3五歩△7三桂
▲6六馬△4四銀▲3四歩△2六馬▲6三飛成△3五馬▲3三歩成△同 金
▲2五桂△5三金▲4二銀△4三金打▲3三桂成△同 金▲5三龍

迂闊にもiPhone5の設定とラーメン食いにいっててすっかり忘れていたが、終盤の熱戦模様だった。
なお、これのために初プレミアム会員になった模様。

自分では将棋所とGPSFishで検討してみた(自分の環境だとGPSFishが局面の読むスピードが速い)
棋譜画像はマイボナを使用。

■20手目 7七角成

20-77kaku.gif

後手から仕掛けた角なりで、序盤は相手の読み筋を外していく狙いがあったと思われる。

■29手目 1六歩

29-16fu.gif

 ponanzaの仕掛け、これがまさか効いてくるとは。先週は寄られた時の保険として受けておくべきではないかという話を書いたものだが、これに対して受けなかった。その後ponanzaが1五歩まで推し進めた。
 また、39手目に端歩をついて逃げ道を作った。さすがにこれは後手の佐藤四段も受けたが、どうもこの点はponanzaの作者の隠し球だったような気がする。GPSFishでは当然のごとく先に玉を定位置の8八玉に置くバイアスが強かった。クラウド10台のうち、端歩検討役がいたのだろうか。

■61手目 8七金

61-87kin.gif

 途中から力戦型(ねじり合い)に突入する。ねじり合いになった理由はponanzaが定石DBは捨てて対決したためになりやすかったらしい。
 60手目の7三桂に対応しての手なので、ここらへんまでは互角という評価。
 GPSFishによる局面評価でもこの手以降後手有利に振れるようになった。

■90手目 8二飛

90-82hi.gif

 今のところの疑問手と言われている。ここで検討室では6二飛、2chなどでは5二飛が言われていた。GPSFishは5二飛。

 ねじり合いになると玉型が崩れてくるので、コンピュータのほうが勝ちやすい可能性が高くなるのではないか。

 Bonanzaの特徴の一つに3駒関係(KPP)による点数をつけることがある。これは王様(King)と他のコマ(PはPornか?)*2の関係によってその配置が良さそうかどうか判断するというチェス由来(だったと思う)の考え方で、この関係によって計算するときに、先週の様な端歩だったりとか、攻めが最後まで続くかなければ負けというような場合が発生してしまう。今回のようにじわじわとねじり合いになった展開はコンピュータにとっても有利だったと思われる。

■127手目 7三桂

126-73kei.gif

 この手に対してコンピュータが6六馬を選んだ時点で大勢が決定したようだ。解説の野月7段は、先に7七歩打で先手玉の形をばらしておく必要があった。ここで仮に6五歩で7七馬になってしまうと先手玉は詰まなくなってしまう。

 その後は143手目の43金打でGPSFishも1800オーバーになったりと完全に詰み筋に入ってしまった。
 終番では、1五歩がまるで先週の再現のように威力を放っていた。

 あと開発者はかなり勝負にこだわっていたようで、ponanzaを貸し出さなかったとか(実際は合議だから貸し出そうにも無理って話もあるだろうが)言われているが、読み筋の場合は、ノータイムで差すことが度々あり、朝10時から将棋を差してきた人間にはかなりのプレッシャーであった。前回のエントリで時間をどう使うかというのを書いたが、構想力の無い序盤はゆっくり読み、終盤は読み筋だったら余計な時間を使わないことで30分余らせての勝利だった。ここらへんも開発者の工夫だと思う。

■記者会見

マシーンをBiglobeに借りて、1秒間に3000~4500万局面読めるように調整してきたらしい
ってBlogにも書いてありますな。
自宅2台+Biglobeクラウド8台の10台にリモートデスクトップ接続
クラウドの構築のタイプとか聞いて欲しかったなぁ。

将棋アイドル?のバニラがいい質問をした。

序盤の進行が遅かったのはなぜか

10台の合議制でそれぞれ読み筋の担当がまとまらなかった
序盤から完全に読めないのが将棋なのでこれは想定通りであったと思われる。

あと終盤まではponanzaも後手が不利と判断していた模様。

■感想

 前回はプロ棋士のほうが先手でコンピュータがニガテな対応力を求められていたが、今回はponanzaが先手だったのと力戦型に入って、さらに端歩がつかれていたことでコンピュータの土俵に持ち込めたと思う。が、やっぱり端歩突く構想が出てきたことについてどういう工夫をしたのかは聞いて欲しかった気もする。
 逆にプロの佐藤四段のほうに、敵玉を詰ませる構想力が無かったと思うが、逆にそういう構想力を求められるぐらいコンピュータの力戦型とまともに戦ってはいけないレベルになっている模様。
 去年の大会の段階では、これよりも強かったと判定されたプログラムがまだ3つもいるので、さらに上位のプロ棋士が出てきた時にどういう勝負になるのか更に楽しみになった。

■次回

 土曜日の10時から。

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