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GODZILLA 感想 [映画]

IMAX 3D 字幕で見てきた

以下ネタバレだが、そもそもこの映画は目的がよくわからないのであらすじが書きにくい。

まずしょっぱなから日本の謎の地名&地形でアメリカ人主導の原発がメルトダウンを起こす。
突っ込みどころとしては、原発の側の形が違うこと

http://www.cnn.co.jp/usa/35022055.html

この形が原発だというのが原爆を落とされた日本には刺激的すぎるとして、日本では作られていないはず。

そして妻を失った夫の子供が15年後軍隊に入隊する。
夫は妻が死んだ理由を単なるメルトダウン以外にあるとして調査する。
メルトダウンを起こしたとして、地域一帯は退避区域になっているが、侵入したとして警察に捕まるものの、諦めきれずに再び侵入すると放射能が一切なかった。

ここらへんの描写はどう考えても福島を彷彿させる。福島直後は放射能や原爆を彷彿とさせるものは一切禁止だったが、さすがにそういう自粛は無くなったようだ。
怪獣の餌は放射能(放射性物質)らしいが、微粒子まで吸い取ってしまうというのはいくらなんでもやり過ぎに思うが、こんな簡単に放射能が無くなるなら除染も楽だなぁなんて思ったりもした。

で、怪獣が目を覚ましてなぜかハワイに上陸する。
日本発でアメリカの領土を侵食するというのは新しいパターンではないだろうか。
このハワイに行くまでの間が大変だるい。家族愛&軍隊という最近のアメリカ映画のテンプレが大変だるい。
あまりのだるさに2回もいったが、何しろここらへんはガチで寝てしまった。
映画で寝てしまったのはかなり久しぶりだと思う。

ハワイに到着すると、なんでかよくわからないが、もう一匹の怪獣が目を覚まし、その怪獣を倒そうとゴジラが上陸する。人間は空気で基本やられやく。挙句、津波まで発生して大量の死人が出る。

ひと通り暴れた後、餌である放射能を感じ取った怪獣は、なぜかアメリカのネバダ州にあるらしい廃棄処理場に上陸する。この時の演出で、入り口から入った部隊が、目視で確認したらある部屋の扉をあけたら山が消えていたというもので、見る人をだますための演出でリアリティがないため、友人は大変問題視していたが、もうここまでの展開が割りとパニック映画的だったので、気にしなくなっていた。

ネバダ州といえば、ギャンブルの街、CSIの街でもあるベガスだが、怪獣が上陸して建物がことごとく壊される。ビルの倒壊は9.11を彷彿とさせる。怪獣はなぜかパシフィック・リムばりにEMPを使えるため、人間の近代兵器もことごとく役に立たない。ゴジラがなぜか人間に狙われるという描写もあったが、そのときに人間を助けたのかどうかよくわからないというもやもや感もあった。

怪獣2匹はオスメスで繁殖するために大量の放射性物質が必要みたいなノリだが、その回りにいる人は特に放射能の影響は気にしていないし、先頭ではまったくの役立たずで、ゴジラ一匹が根性で怪獣を倒す。まあ主人公が卵にガソリンをつけてゴジラのピンチを救うところが見どころだろうか。地味だが。

そしてゴジラは力尽きて倒れてしまう。

またまったく役に立たない人間が餌として使った原爆が、解除できずにサンフランシスコに死の灰を降らし、ゴジラは実は生きていて海に帰っていって終了。

今回の映画のポイントとしては、日本、ハワイ、アメリカ本土で自然、放射能の脅威のシンボルである怪獣が暴れても人間の力は全く役に立たない日本的無常感をアメリカの家族愛、アメリカ軍マンセーにブレンドしたことではないだろうか。日本的無常観を入れてくるのはアメリカ映画としてはかなり珍しいパターンだと思うので、監督はかなり日本らしさを意識してたような気はする。しかし、アメリカ固有の文化と日本固有の文化がそのまま混ざった結果、何がやりたかったのかよくわからない映画になってしまったように思う。

あと、昨今の映画は必ず中国資本が入っていて、日本といいつつ中国がプッシュされることも少なくないのだが、サンフランシスコの中華街が壊滅したぐらいの描写しかなかった。金のためには共産主義者も支持するアメリカらしくない。

あとサンフランシスコに死の灰を降らせたのは、(サウスパークでも描写されているような)似非エコ野郎に原爆を食らわせたかったのではないかと勘ぐっている。

色々書いたが、パニック映画としてみれば全く気にならない。CGはさすがハリウッドというレベルだし、3Dでみたときに真正面ではなかったにもかかわらずリアリティがあって映像は楽しめた。

ということで、よくわからんけど、パニック映画としてはまずまずという感じだったので60点ぐらい。
CGは良かったが寝てしまうぐらい退屈なテンプレが長かったのがマイナス。

いろんな要素が散漫で何がやりたかったのかよくわからなかったので、感想もよくわからんものになってしまった。


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X-MEN フューチャーアンドパスト 視聴 [映画]

映画行くたびに過去に戻る的な話らしいCMを見せられていたが、時間系のやつってイマイチなこと多いよなーなんて思ってたが、結局見てきた。

なぜかアメイジング・スパイダーマン2がまだIMAXでやっているので、割りを食ってnon-IMAX視聴。
座席は前の方にしたが、正解だった。画面が狭い。
音もIMAXだと「うるさすぎ」と思ってたが、non-IMAXだとおとなしすぎるなぁと思った。

以下ネタバレ。

内容は最悪の未来を帰るために過去に戻るが、過去に戻れるのは殺しても死なないローガンだけという設定。
ファーストクラスの後の時代の設定なのでキャストも同じ人で、ファーストクラス見てるとすんなり入れる。
というかむしろ知らないと複雑すぎるのではないか。自分はファーストクラスは何回も見てそのたびに感動してるほうなので全く違和感なし。

ファーストクラスでのちょいネタである、ローガンにFワード言われたのを、やさぐれプロフェッサーが言い返すとか
いろいろ細かいネタがあってシリーズ全部見ている人には大変楽しめる内容だった。

X-MEN本編は3で完結して、Zero/ファーストクラスで補完していると思ったが、今回のフューチャーアンドパストがそれら全てをひっくるめての総決算みたいな内容になっていて全部BD買った自分には満足度がかなり高い。

また時間モノという点で見ると、ついこの間やったシュタインズゲートがアペンド的で物足りなかったのに比べて、ちゃんとそれぞれの要素を完璧にまとめあげていると言う点でシュタインズゲートの不満をX-MENで解消してくれた感がある。特にX-MEN3が悲劇的すぎて残念だったのを時間ものの特権でなかったことにするというのは個人的に良かった。それに、このTrueEnd的な話によって今までプロフェッサーとローガンの謎の関係性がやっと明らかになるという。

今日もいつものようにポップコーンと飲み物食いながら見てたが、あまりに集中してて飲み物は最後の最後までほとんど手を付けなかったため、最後にぬるい飲み物を一気飲みすることになってしまったが、それぐらい集中して楽しめた。

ほんとIMAXじゃなかったのが悔やまれる。
今回は字幕2Dだったが、X-MENの会話ってあまり複雑な言葉が無いせいか普通に見れた。吹き替えは剛力だという情報があって回避したが、よりにもよってミスティークという主要キャラだったというのを知り、字幕で良かったと安堵した。

友人はキャラが多すぎて散漫だったとかボスがいないとか、未来ではゴア死が多かったと不満があったようだが、こんなに満足度が高かったのはパシフィック・リム以来な気がするので、X-MEN補正いれて100点としたい。シリーズ作品の内容が頭に入ってなかったりすると一気に65点ぐらいな気はする。ゴア死多いし。

というわけで、これはBD出たら間違いなく買います。


X-MEN:フューチャー&パスト [Blu-ray]

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下はフューチャーアンドパスト公開「記念」のBOXセット。単品で買ってる人は買ってはいけない。
初回生産限定とかついてたので危うく買いそうだった。


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アメイジング・スパイダーマン2 [映画]

IMAX 3D 字幕 で視聴

・ストーリーが冗長
 ヒロインとのラブシーンが多いし、主人公がウジウジしてるのがどうもいけてない。
 途中でトイレ行きたくなったのにだらだらと長かった

・アクション
 3D的な見せ方は確実に良くなった
 ただ、スパイダーマンというヒーローの特性としては意外性が生まれにくい。
 前のリメイクスパイダーマンのときに、CMが見せ所の全てだった時に比べれば100倍マシだが、CMで店なかったアクションシーンが「見に来たかいがあった」と思わせるものかどうかというと微妙

BD買うほどではないかなぁというところで65点ぐらい

あと1を見てからいったほうがいいのは間違いない。
主人公とかの心情がまったくわからずストーリーを理解するのに苦労した。


アメイジング・スパイダーマン [Blu-ray]

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映画:マイティー・ソー 2 視聴 [映画]

直前になってもエグゼクティブシートがまったく埋まっていないという酷さだったので、雪が降ったら中止ということで予約せずに待機していた。結局、雨だったので決行。

しかし、放映時間も夕方しかないという。
上映も今週で終わりなのもの納得のガラガラ具合。

IMAXではなかったが、3Dでもなかったので、音はちょっと悪かった。
しかし、ガラガラなのもあって、席はど真ん中だったし、エグゼクティブシートでゆったり快適だった。
後ろの笑いの沸点の低いグループがいたことを除けば。

内容は1とほぼ同じでテンプレ的というか王道というか。
しかも1の時の新鮮さが無いので若干マンネリ気味。

ソーは相変わらず必殺技がしょぼい。
核爆弾ぐらいの必殺技使ってもいいのではないか。

1でも魔法のレベルにまで発達した科学の世界の住人という設定なのに、なぜ馬に乗ろうとするのかとか、貨幣をしらないのかとか。そもそも人間世界なども含めてアスガードが導いているような風でもあったので、細かいところ気にすると楽しめないので気にしてはいけない。

2はかなりご都合主義で、地球の博士が作った装置が最終兵器だったりとかいうのも微妙。アスガードの綺麗な本拠地も2回めだと見慣れてるし・・・

でも頭空っぽにしてポップコーン食いながら適当に見るというのはありだし、個人的にこのアスガードの設定はスターゲイトっぽくて好きだが、ひねりがないので、あまり万人向けという感じもしない。

個人的にはSF設定が気に入ってるので、1は75点、2は70点ぐらいだが、またいつものやつねなんて思う人は60点ぐらいだろうか。

今回映画を見に行くにあたり、1を見てなかったのでKindleでレンタルした。

HDレンタルで400円だったが、結構罠だった。
まず、HDでもあまり画質が良くない。これはストリーミング再生だからなので、最高画質をダウンロードしてから再生というのもできる。しかし、そのためには大容量ストレージが当然必要で、我が家の16GBKindleHDではだめだった。

ただ、サウンドについては携帯にしてはかなりいけてる。背面スピーカーをうまく利用してドルビーサラウンドがちゃんと効くようになってるので、下手なサラウンド装置よりよっぽど没入感がある。

ではテレビに写しだしたらもっとよいのではないか
とおもって、HDMIケーブルを買ってテスト。


HORIC HDMIマイクロケーブル 3.0m タイプDオス-タイプAオス シルバー HDM30-041MCS

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  • メディア: エレクトロニクス



2mは798円だった。最初ヨドバシで買おうと思ったら最安値で1280だった・・・。

AVアンプに繋いでみると5.1ch音声にはなっているものの、PS3と同じPCMになっていて、あまりサラウンド感がない。また、音声の大きさとウーファーが聞いた時のバランスがかなり悪い。タブレットで調度良くなるように調整されている感じがする。

またHD画質といっても、ストリーミングのHD画質はせいぜいDVD画質なので、+100円の価値も無いような気がする。洋画好きでBD買ってる層にはまだ早い技術かなと思う。


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塔の上のラプンツェル 視聴 [映画]

http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20140205_634042.html

タダで見れるというのはよいが、普段映画はSFぐらいしか見ないのでなんかないかなーと思ってたらラプンツェルを発見したので見た。



TVか何かでCMを見た時は、つまんさそうだな~と思っていたのだが、実際見てみると恋愛もののようにみせかけておいて、コミカルによく動く冒険活劇的なシーンも多いし、ストーリーもほどよく意外性があり、かつグロくもない。
大変良いバランスだった。

一番違和感があったのは、光る髪の毛ぐらい。
吹き替えのしょこたんも若干棒気味だが、見終わる頃には慣れる。

SD版で見たし、ネットワークレンタルなので、音声もステレオと画質、音質ともに悪いが、それでも楽しめたし、安かったらBD買っちゃおうかぐらいまである良作だった。


映画 マン・オブ・スティール 感想 [映画]

知り合いがパーマン見に行こうといきなり言ってきた。
まさかジャニタレのクソ邦画を見に行こうというのかと思ったら、スーパーマンのことだったらしい。
そもそもパーマンなんて実写化されてないのだが、いつ実写化されてもおかしくないという思い込みがどうでもいい勘違いを生んでしまった。


X-MEN サムライを見るならマン・オブ・スティールを見たほうが良かったという結論を前に書いたが、実際、良かったのを確認してきた。
IMAXでリザーブ席だったのでゆったり見ることが出来たしスクリーンも大きい。3Dエフェクトもよかった。

内容はアメコミ的なスーパーマンの活躍というよりは、精神的な成長という側面が強い。

なので一緒に言った知り合いは不評だったが、そもそも海外ドラマのヤング・スーパーマンを第4シーズンぐらいまでは見ていたので、割とぶつ切りに思えるシーンのつながりも、脳内補完余裕でしたという感じで苦にならなかった。

あとクリプトン星の崩壊の様子とか昔のスーパーマン見てて謎だった部分を映像化してくれてたりとか、SF要素が強かったのもよかった。

何しろ映像が金かかってる感じでクオリティ高かった。
CMでもやってたが、初めて空をとぶときに塵が舞う描写とか細かい表現をいれつつも、派手な動きもあった。
胸のSが模様だったっていう設定もいい。

戦闘はドラゴンボール的だった。ドラゴンボールもこうやると実写化できるんだなって思った。
一部知り合いにネタバレ食らっていたのだが、最近の洋画はPVのネタバレしてもその次があるようになっているが、マン・オブ・スティールもそうなっていてよかった。
最後の決着も、最後の同胞を自分の手で殺してしまう葛藤が雄叫びとして表現されていたのもよかった。

あと、洋画ではいつものごとく出てくるアメリカ軍が今回はまったく役に立たないというのも良かった。
今話題の愛国者法を匂わせつつ、スーパーマンには通用しないというのも良い。
アメリカ国籍をやめたのが話題になるような人物だし。
またスーパーマンが暴れることでアメリカに被害が出るところも良い。

時間は2時間以上と長かったが、描写するべきところを描写しつつちょっと物足りないぐらいだったので、特に苦にならなかった。アレンジされた設定もありだと思える。

というわけで、点数としては90点。
ヒロインとキスしたのが減点。あのシーンはいらんだろ。

アメリカ軍が役に立たなかったスーパーマンに比べ、ヤクザが強いX-MENはなんだったのかと問いたい。
マン・オブ・スティールですら目からビーム出したというのに、なんでX-MENで目からビームが出なかったのか。
X-MENの関係者は猛省するべきである。

今年のベストムービーはパシフィック・リムだと思っていたが、マン・オブ・スティールも捨てがたい。
これもBD出たら買う予定。

映画 ウルヴァリン: SAMURAI 視聴 [映画]

X-MEN3部作では2が一番面白く、3はまあまあ、1はイマイチ
その後のZeroやFirstClassのほうはもっとよい というのが仲間内での評判であった

今回のウルヴァリン:SAMURAIはその路線で行くとどうにもチープに思える。
いきなり日本要素いれようとしているのが大変心配。
また間違った日本感満載でハラキリ、ニンジャ、ゲイシャみたいなノリに
なっちゃうんじゃないのなんて思ったりした。
今回は見事にそういうノリだった。

・ウルヴァリンが弱い
 日本のヤクザ強すぎだろっていうね。生身の人間が強すぎてびっくりする。
 日本のヤクザは新幹線の上でも戦えます。

・いくら日本でもSPが銃を剥きだして構えていたら社会問題になる
 日本がこういう社会になってしまったというのであれば、そういう描写がほしい。
 さらっと国家権力が弱くて一企業の力が強かったということを説明はしていたが、どうしても日本人だとそういうのは理解し難い部分。アメリカ人が銃を持たないのはありえないと思うぐらい、日本人は銃を持つのはありえないと思っている。そういうのは考えなかったんだろうか。

・ミュータントが一人しか出てこない
 全然ミュータント社会になる気がしなかった。X-MEN2や3ぐらいの未来だと、もうミュータントと人間で戦争するしか無いぐらいの印象があるのに、この時代はなぜかロシア美女一人。しかも医者の肩書もち。町中でも平気で能力使ってるし、全然差別を感じない。日本って実は差別がない天国だと思われてるのか?
 またその出てきたミュータントの能力がまたしょぼい。毒ですよ。毒。いくらストーリー的に必要だとはいえ映像として映えない能力をもってきたもんだとびっくり。
 X-MEN:ZEROでは、「リーダー」ことサイクロップスが単に制御できていないだけで、ぶっ放して建物が崩壊したぐらい、暴れの見どころとして利用されていた。なのに今回は毒のみ。
 最後に脱皮するシーンがあるのだが、どうせ脱皮するならついでに成長してアメリカンマッスルぐらいになって大暴れするぐらいのことやってくれてもよかったんじゃ。

・時代考証がよくわからない
 十数億円で穴をあけて会社が傾くようなことをいっていたが、そんなしょぼい会社が政治力を持つことはありえない。
 今回無用なシルバー・サムライロボを作ったというところや、カリスマ経営者が大会社を作ったというところで、本田宗一郎がモデルだったとしよう。去年のホンダは9兆円の売上高で利益は税引前利益は5千億円ぐらいであるので、仮に十数億吹き飛ばしても社内政治的には文句がでるかもしれないが、うーんという。
 無駄なロボ作ってしまうあたりが、ホンダ臭いのだが、しかし日本の政治に強く影響を及ぼすといえば泣く子も黙るトヨタだろう。トヨタは売上高22兆円、経常利益1兆円を超えるまさに巨大企業である。
 もしかしたら、十数億ドルだった とか、その当時(1980年頃?)であると、問題がでるような金額だったかもしれないが、その他のいろいろある間違った日本感のためにこういうところまで気にしてしまう。

・新幹線の壁がベニヤ板
 これは正直ない。CGで誤魔化せ。

・ヒロインが棒
 意味の分からない予知能力だけもってるヒロインっぽいのが出てくるが、まったくミュータントとしての描写がない。出した意味がわからない。あげく(自粛)
 両ヒロインに共通する最悪の問題は、吹き替えがクソであること。これは正直参った。というのもこの二人のどっちが出てくる割合が多いので、そのたびに脳内では「棒だ!」とTwitter大喜利みたいな感じでツッコミが入ってしまってまったくもって楽しめなかった。

・真田が片手持ち
 日本刀は両手で持つものだと爺は教えたのに、爺の息子は二刀流で片手持ちというひどさ。
 あげくチンピラ的な内容でしかも生身。正直今回のストーリーの内容にするのであれば真田が超絶パワーアップして大暴れするぐらいはやってもらわないと見ている方の溜飲が下がらない。

・車がアウディ
 これはすごーーーーーーく気になった。
 日本を舞台にして、アダマンチウム製のロボットを作ってしまう日本の大企業が使っている車がアウディwww
 プークスクス
 日本ならトヨタでLFA、ヤクザであるという設定ならベンツだろう。
 それをよりにもよってアウディとは・・・外人がみんなGM乗ってるのはどうでもいいが、アウディはないわー
 あ、別にアウディが嫌いなわけじゃないですよ。むしろランク分けされた正しいラインアップにむしろ好きな方です。が、日本を出した映画でメインで使う車が・・・となるとねぇ・・・。製作者のこだわりをまったく感じない。

まあ、こうしてみるととにかく低予算だったなと。ウルヴァリン自体の精神的な掘り下げもなかったし、なんかマイケル・ベイ版アメリカ軍 with トランスフォーマーを見た時と同じようなコレジャナイ感を感じただけで終わった。

パシフィック・リムが怪獣映画のエッセンスが詰め込まれてて大変素晴らしかったのに比べると、今作は果てしなく駄作。60点ぐらいかななんて思っていたが、この文章を書いているうちにむかつき度が増してきたので、30点にしておく。これもBDを買ってまで見るものじゃない。今までのBDは全部買っていたが、今回は買わないだろう。

あまりにも残念だったのでFirstClassを見直すことにする。


X-MEN:ファースト・ジェネレーション [Blu-ray]

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こんなボックス出ているが、はっきりってSAMURAIは不要。他の作品だけ見れば良い。
というか、同時期にやっているマン・オブ・スティールのほうが絶対いい。

スタートレック イントゥダークネス 感想 [映画]

TwitterのTL見てたら金曜公開みたいな書き込みを発見し、IMAXの109シネマズを見たら社会人を狙った21:00開始というのを発見したので見てきた。

3D 字幕という組み合わせだったので、どうしても字に目が奪われてしまったのと、どうも字幕の質があまりよくなかった気がする。単に仕事の後だったので集中できてなかった。

疲れた頭で見てきたのであまり覚えていないので箇条書き。

スタートレックの映画はマニアは好きだがそうじゃない人には地味とか普通というような感じなのだが、それではいかんと、前回からキャストが一新されたのもあって割とカジュアル路線だと思う。今回のも結構高評価なのはそういうカジュアル路線でいきつつも、舞台はスタートレックというさじ加減が良かったと思う。

しかし、個人的にJ.J.エイブラムスが絡んだ映画とかドラマって好きじゃない。
彼は「こうしとけば受けるんでしょ」というような造りのものを乱造している監督なので、映画会のお偉方には評判が良いかもしれないが、個人的には印象が良くない。ハズレがない娯楽作品という点では文句ないかもしれないが。もし彼がパシフィック・リムを作っていたらB級映画だったと思う。

 内容も見終わった後面白いぐらいに何も残らない。いろいろごちゃごちゃやるが、なんとなくきれいな終わり方して次も期待してね。みたいな。

 数年前は3部作期待で中身が無くてスカスカな映画ばかりだったが、最近は逆に詰め込みすぎ。いろんなことが一気に次々と起きるので、疲れた脳みそには受け付けなかった。これが老化かとも思うが。

 スタートレックが21世紀のハリウッドの技術とお金できれいな3Dで見れただけで私は満足ではあるが、単純に3DSF映画としてだったらパシフィック・リムのほうが満足度は間違いなく高い。

思想的にはブッシュ政権ではなくなったことがわかるような内容だった。トランスフォーマー3では活躍したのが米軍だったのに対し、スタートレックはジーン・ロッデンベリーリスペクトなのか、「国や組織にNoといえる個人」みたいな描写があり、そこに人情もありと、そつなくこなしていた。パシフィック・リムといい、今作のスタートレックといい、迷走するアメリカを象徴している気がする。

またしても放射能ネタが入っていた。SF=放射能は外せないネタなんだろうか。

個人的にTOSのSF感は古く、TNG~DS9~VOYへつながる流れこそ至高みたいなところがあるので、カーンの中二病的な強さはどうも微妙に感じる。これは表現方法の問題かもしれないが。

3D映画としてはかなり描写が自然で楽しめた。必要以上に画面を動かして酔うこともなかったし、かといって「別に3Dじゃなくてもいいんじゃね?」というよりは「お、立体感があってよい」という造りだったように思う。

自分はスタートレックが好きなので80点をつけるが、一般人だったら75がいいところではないだろうか。
とりあえず家でじっくり見たいのでこれもBD出たら買う予定。

あとカーンの逆襲を見ておいたほうが良かったかもしれない。


スター・トレックⅠ-Ⅹ 劇場版BOX [Blu-ray]

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<追記>

で、実はボックスセットを持ってたわけで、カーンの逆襲を見てみたところ、今作はいろいろ押さえていたことがわかった。
新・映画版スタートレックはTOSのパラレルワールドであるという設定であるということがわかると、散発的な突拍子もないシナリオも意味が出てくる。
何も知らない人が見てもわかるように作りつつ、わかってる人が見れば色々と思い起こされることがあるというので、あんな突拍子もないシナリオになってしまったのかと複雑な気分。

なので、カーンの逆襲は見ておいたほうが良いという結論に達した。

パシフィック・リム見てきた [映画]

結論から言えば95点

トランスフォーマーが映画化されたときに、期待と不安が入り混じったまま見に行った。
そしてトランスフォーマーが見事に実写化されていて感動した。

それと同じように「ぼくのかんがえたさいきょうのぱしふぃっくりむ」が見事に映像化されていた。
なのでトランスフォーマー1を見た時に感動した人は間違いなく感動できる。

散々PVでやっていてロボが投げられるシーンとかが見どころだったら本当にどうしようかと思っていた。
古くは古いほうのスパイダーマン、最近だったらグランドマスターだろうか。(見てる人はいないだろうが)

しかし、不安は開始直後から吹き飛んだ。
のっけから、ロボvs怪獣の盛大な殴り合い、殺し合いが始まる。
この時のクオリティが本当に素晴らしい。この部分だけでかなり満足した。
ロボの重量感といい、映像のディティールといい、ハリウッドCGの力が遺憾なく発揮されている。

そして人間ドラマをあっさりやる割り切り。これもいい。
主人公にトラウマができるとか、ヒロインにトラウマがあるだとか、いろんな主人公がいろんなものを抱えているだろうけれどもそれをいちいち描写するのは映画のやることではない。
登場人物は多かったが、わかりやすい設定だけをして、さっと出してさっと退場させる割り切り。
最近のトランスフォーマー3やバットマン3ができなかった、続編であるがゆえのgdgd感がまったくない。

ここらへんで後ろの席のバカップルがなぜか途中退場していったときに荷物を頭にぶつけられて心底腹がたったが、デートでこんなもん見に来るなと言いたい。

でかい戦闘を3回ぐらいやって、作戦終了して完了!
ラブロマンスは匂わせるだけで終了。SF映画としては最高の出来だと思う。


難点はやっぱりいくつかあるが、難点のない映画は無いのでまあちょっと気になったぐらい。

・日本の描写が甘いこと
 アメリカ人の考えた適当な日本という描写がところどころにある。が、これも味か。
 舞台が結局、日本ではなく中国なのも割と意味不明。
 ただ、これは資金面的に中国ははずせなかったので苦渋の選択ではなかったか。などと考えてしまう。
 今やハリウッド映画で中国の影響を考えないことはできないのだろう。
 主人公の名前を森さんしたのは監督の最後の抵抗だったのではないか。
 日本人である必要もないなとは思ったが、割と日本人ぽかったのはがんばったのかもしれない。(好意的解釈)

・ワームホールの設定
 怪獣のDNAが通るのには必要という話だったが、帰りは無かったと思うので通れないのではないか。逆方向だけ必要ということだったんだろうか。

・暗い所でのバトル
 最近のハリウッド映画の風潮として暗い場面で闘うことが多い気がするのだがどうだろうか。
 正直何をやっているかわからないので、作る側のひとりよがりではないかと思っている。
 今回は大雑把なバトルだったので暗くても他の作品よりはマシだった

・森さんの殺陣が甘い
 まあこれは映画の宿命・・・。あと吹き替えが林原さんなのもちょっと。キャラのイメージが強すぎる。

とネガティブなところを並べてもなお、95点。
これは兎にも角にも巨大ロボと怪獣のバトルにハリウッドがまじめに取り組み「金のかかった円谷」を見せてくれたからに他ならない。本当に感動した。映画の日があるならもう一回は映画館で見てさらにBDが出たら買って見る。

まさか、ここに来て今年の俺的ベストムービー候補がこの映画だとは予想外だった。

余談だが、結構グロいし、スタイリッシュでもないアクションが多いので女子供にはマッタク向かないと思ったのだが、子供や、老婆も見に来ていたところに川崎の客層の広さを感じた。

あと、核や被曝を熱かったので日本に配慮して公開を遅らせたらしいが、はっきりいって杞憂。
物語の描写としての間違った放射能感が見事に描写されているだけなので、良識的な原発推進派も反原発派も見に行ってないわーと笑ってやれば良い。

まあとにかくよかった。感動した!

映画「グランド・マスター」見てきた [映画]

結論から先に言えば見に行ってはいけない

事の発端は、ライブドアのPRニュース。

オフィスでの護身術から恋愛術まで!八極拳などの中国拳法を日常生活で使ってみた。
http://news.livedoor.com/article/detail/7715082/

内容はしょうもないんだが、写真をとった人か指導した人がいいのか、絵面がよい。

最後の方に

「この映画はアクション映画でありながら、恋愛映画としても楽しめる。特に、イップ・マンを好きなのに素直になれず戦い続けるチャン・ツィイーの姿は、ツンデレな女性を好きな男性にはたまらないだろう。」

と、戦いは本編ではないですよとも取れる書き方がされていて、これはやばそうな臭いを感じた。
いつもならこの直感を信じて見に行かなかっただろう。役者も知らなかったし。

ところが、これを友人に教えたところからすべての歯車が狂い始める。

自分:この役者知ってる?
知人:知ってる。見に行く?
自分:あまり気は進まないが行くなら付き合う
知人:でも別の知り合いが仕事かもしれないなぁ

そんなやり取りのあと、自分は眠かったので早々に寝落ちしていたのだが、起きたらSkypeに300近いグループチャットのメッセージが残されていて、行くことが決定していた。

自分が寝落ちしていた間にオブリビオンは、「おねーちゃんとニャンニャンするいつものトム・クルーズ主演映画であるという評判」、字幕が「戸田奈津子」という2つのネガティブ要素と、1日は映画半額である、という好条件が重なり、普段は見に行かないであろう「グランド・マスター」を見に行くことになってしまった。

また、待ち合わせでもミスが続く。駅の改札集合だと思っていたが、知らぬ間に現地集合になっていて、危うく開幕に間に合わないところだった。セーフ。しかし、見れないほうがよかったかもしれない。

IMAXではないのか、スクリーンが若干小さいが、上の方にあったので前の人の頭も気にならなかった。ただ、音量が若干低めかなと思ったがいつもハリウッドの糞うるさいアクション見てるので、まあこんなもんかと思いつつ視聴。

字幕を見に行ったはずなのに開幕でなぜか日本語ナレーションが入り困惑する。その後字幕だったが。
グランド・マスターという響きと、開幕のナレーションで「天下一武道会」が始まるものだと思ってwktkした。
が、だんだん雲行きが怪しくなってくる

まずタイトルがいきなり出てきて主役級の役者名が出てくるが、そういうのはある程度見せてからというのが、ハリウッドの文法である。「うおー、これからおもしろくなりそうだ!」ってところで、いかした音楽とともにタイトル。これがハリウッド流。何が始まるかもわからないうちからタイトル長々と見せつけられたのは良くない。

主人公がただただ強く、殺陣の見せ方があまりよくない。大体詠春拳らしさが伝わりにくい。まあ、主人公自体が天才肌の拳法家なので、ただただ強いっていう感じ。細かい技は多数入っていたが、フレームまで認識しようという自分だからわかるのであって、普通の人が見たら何が起きているのかはさっぱりわからないだろう。もっと視聴者にわかる演出が必要である。

ある程度暴れた後は、主人公が南部の代表になるという話で進んでいく。

が、ストーリーが理解できない。出来の悪いラノベかと思わせるぐらいストーリーがぶっ飛んでいる。内容がどうとかというわけではなく、視聴者に何の断りもなくシーンチェンジが多発するのが原因。おっさんと話していたと思ったらいきなり別の場所でまた別の会話が始まるというような作りになっていて、史実?を突っ込みすぎた結果だろうか。今2度目を見たら理解度は深まるだろうが1度見ただけで完全に理解できるようなストーリーになっていない。

そもそも、中国拳法はみんなバラバラなので、統一したい(深い理由は不明)というのが最初のストーリーで、そこから八極拳とか八卦掌とかいろんな拳法家と拳で語り合うというのが、冒頭で(自分が勝手に)期待したストーリー。

最初の30分ぐらいまでは、そういう流れだった。南部代表として他の流派の人間が軽く手合わせをして主人公に指南する。ただ、主人公は無敵なので、単に難癖付けられただけという見方もある。

そして、主人公が南部の代表になって北部にいこうというところで、日本が攻めてくる(笑)
日本に媚びへつらった国民党、名誉日本人?になった中国人を悪役として描く。
日本人の世話になることを良しとせず、仕事もなくプラプラした結果、幼児が餓死してしまう。
南京ではなぜか職が得られないため、香港に職を求めていく。
香港はなぜか武術家がいっぱいいるらしく、道場を開くのにもチンピラ同士の戦いを行う必要がある。

思うにここでは「文化大革命」が描かれていないのではないか。確か武術家にとって日本との戦争も一大事だったが、文化大革命もかなりの出来事であったと言われていたような。だから、映画だけ見ていると、なんで香港にいったのかがまったく理解できない。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1437506794

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%94%A1%E6%9D%8E%E4%BD%9B%E6%8B%B3

当時の香港は文化大革命の弾圧を免れて中国全土から名だたる武術家が集まって来ていた。


<追記>
文化大革命はもっと後だった気がしたので調べてみたら見事に間違っていたw
正確には文化大革命ではなく「国共内戦」であった。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E5%85%B1%E5%86%85%E6%88%A6

日本の敗戦後、国民党支配の中国から今の共産党支配へ移行期のときに内戦があり、国民党支持派とされる警察などの「中華民国側の人間」は敵とみなされて殺される時代だった。その当時主人公は警察官だったようで、主人公が香港に行ったのは内戦で殺される心配があったからのようだ。日本軍に豪華な自宅を接収されても頭を垂れずプライドを保ったように伝えられている主人公が、同じ中国人に命を狙われるとは皮肉である。

あと言い訳をさせてもらえれば、共産党政権は大躍進で国全体を疲弊させた後、文化大革命という伝統的な文化の破壊をやっていて、それと記憶が混ざってしまっていたようだ。どっちにしろ中国では武術に対する弾圧が長い間行われていたので、彼が香港に行くのは必然であったろう。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%87%E5%8C%96%E5%A4%A7%E9%9D%A9%E5%91%BD#.E6.97.A7.E6.96.87.E5.8C.96.E3.81.AE.E7.A0.B4.E5.A3.8A

<追記終わり>

この背景がわかると、職を求めて香港に行き、しかもイギリス植民地であったために、出入りが制限されたために、南京に戻ることができなくなった、というストーリーもわかる。しかし、日本人、国民党を悪く描くこの映画において、そのような国辱的な表現はできないうえに、文化大革命は中国の失策国共内戦はただの中国の内戦なので、中国共産党の顔色をうかがった表現をするとこの映画のようにストーリーがぶっ飛んで意味不明になる。

で、香港の地で名を挙げる。ブルース・リーの師匠の話らしいので、最後に出てきた子供がブルース・リーなんだろう。多分。

で、この映画についてちょっと下調べした人は「あれ?」と思うかもしれない。八卦掌の女の人と八極拳の漢がいつでてきたんだと思うだろう。

彼らは、彼らでストーリーがある。

八卦掌の女の人は、南部の元顔役の娘で、上記の日本人に媚びへつらって家門を乗っ取った弟子に復讐していた。一度は決まった婚約を破棄し、父親から受け継いだ八卦掌で弟子を倒し、復讐を成し遂げた。が、その後、人生の目標を見失い、阿片か病気かで一人死んでいく。あ、死ぬ前に「主人公のことが好きでした」みたいなことをいうが、実際は10年以上経ってるわけで・・・主人公は妻子持ちだし。そんなこと言われてもな・・・という主人公の態度と観客が一致する微妙な展開も追加されている。

一方、八極拳のほうは、安清幇(青幇、中国の愛国マフィア)の一員として抗日運動に参加したが、怪我を追っていたところを八卦掌の女に助けられる。その後、やっぱり香港に行き、床屋を開く。マフィアが刺客を送り込んでくるが、八極拳で返り討ちにすると、あまりの強さに弟子が増えていき、床屋の従業員が増えていく。

映画としての時系列は整理してあるが、以上がグランド・マスターのすべてである。

え?南北統一したグランド・マスターが日本と戦って、日本軍を返り討ちにして英雄になったりしないの?と思ったりするかもしれない。

普段はいがみ合っていて流派でいがみ合っていた中国人が、主人公との拳での語り合いのあとに、外の敵(日本軍)と仲良くなった弟子をボスとして戦い勝利する。

これが俺の願っていたストーリーだったが、そんな話ではなかった。

こんな映画見せられるなら、話題の抗日ドラマでも見せてくれたほうがよっぽど面白かったと思う。

その後、中国語のタイトルみたら、「一代宗師」とあった。一代で詠春拳を作った、主人公の生き抜く人間力、天才性の話であるので、今回の内容ともまあ、あってると思う。

でもグランド・マスターはちょっと違うんじゃないかなーと。

大体、公式HP見に行くと、拳法家がいろいろ出てきて強さを競う天下一武道会、そこで勝った人間に与えられる称号が(初代)グランド・マスターみたいな想像が掻き立てられると思うのだが・・・

公式
http://grandmaster.gaga.ne.jp/

このトレーラーは時系列を巧みに操作していて、八卦掌の女が雪の中で鍛錬する姿は、父親が生きていた時代の思い出を阿片を吸いながら回想して死んでいく時のシーンである。

いや、ほんとこのトレーラー作った人に映画をリビルドして欲しいですわ。

ということで、点数をつけるとしたら20点ぐらい。八卦掌が強かったので20点をつけた。実質0点と思ってもらってもよい。

字幕の質が低く、戸田奈津子もびっくりの意味不明なところが最低3箇所はあったが、本当に意味不明すぎて思い出せない。中国のことわざだったりするのだろうか。

映画としての文法を守っていない。3つのストーリーがバラバラで、且つ唐突シーンチェンジするために意味不明。今思い出してみても「1000円で良かった」という感想しか出てこない。

ブルース・リーの師匠に思い入れがある人でないと全く楽しめないだろう。

<追記>

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我々が期待したであろうグランドマスターは実はすでに映画化されていた。出演者、アクション監督がサモ・ハン・キンポーが出ているなど、こっちのほうが明らかに求めていたものである。

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